南無妙法蓮華経の本当の発音は?日蓮はどう唱えていたのか?
結論から先に言っておくと答えは「不明」だ。
ということで、この記事は始めから意味なしである笑
当時の音声が残っている訳でもなければ、ひらがなによる表記もたった一つしか現存していないからだ。
日蓮系教団で大別すると、身延派をはじめとする大半は「なむみょうほうれんげきょう」と唱える。
創価学会、日蓮正宗はじめ限られた富士門流(日興門流)だけが「なんみょうほうれんげきょう」と唱える。
従って、日蓮系宗教の系譜においては「なんみょうほうれんげきょう」の発音は少数派である。
近年になり、創価学会が急激に巨大化したことで少数派を抜け出したという事でしか無い。
早速、日蓮が書き残した御書からそれを見てみよう。
妙法尼御前御返事
めうほうれんぐゑきやう(妙法蓮華経)をよるひる(夜昼)とな(唱)へまいらせ、すでにちかくなりて二声かうしやう(高声)にとな(唱)へ
肝心な部分が書かれていない。
つまり「なむ」なのか「なん」なのかは御書から読み取ることは出来ない。
日蓮は1222〜1282年(承久4〜弘安5年)の人物だが、そもそもが我々の発音と当時の発音は今とはかなり違っていたと考えられている。
さて、結局のところ「なむ」「なん」どちらなのだろうか?
参考までに浄土宗系の「南無阿弥陀仏」について考えよう。
俗に「なんまいだぶ」「なんまいだ」と言うことがある。
だとすると日蓮が「なんみょうほうれんげきょう」と発音していた可能性もある。
しかし逆の考え方も出来る。
前述の通り、日蓮系統において「なんみょうほうれんげきょう」と唱えるのは少数である。
伝統宗派である日蓮宗はじめ多くの日蓮系宗教は「なむみょうほうれんげきょう」である。
長い歴史の中でそのように語り継がれてきた可能性が高い。
また別の視点でも考えることが出来る。
安易に砕けた発音をしたであろうか?
なら「なむみょうほうれんげきょう」であろうか。
結局の所、真実は闇の中。
誰にも分からない。